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ライブの感想を綴るブログ

9mm Parabellum Bullet 東西フリーライブ 2019年4月14日

 今年で結成15周年となる9mm Parabellum Bullet。アニバーサリーイヤーイベント第1弾は日比谷野外音楽堂と大阪野外音楽堂で行われる東西フリーライブだ。応募総数が2万を超えるというファンも驚く偉業を成し遂げた。特に応募が多かった日比谷野外音楽堂は急遽2部制へ変更となった。私が参加したのは第1部だ。

今回は座席指定が無く、整理番号順で入り好きな席に座れるというフリーライブならではのスタイル。

定時丁度になると「Digital Hardcore」のSEが流れ出しバックドロップがゆっくりと上がってくる。フロアから叫び声やメンバーの名前が聞こえてくる。「1!2!3!4!」というオーディエンスお馴染みの掛け声が会場に響き渡り、メンバーが登場するや否や更に歓声が沸く。

今回はサポートを含めた5人編成。第1部ではHEREの武田、第2部ではfolcaの為川がサポートを務める事となった。

菅原が両手を大きく広げると、滝・武田がギターの音を爆発させ「Living Dying Message」が始まる。スタートダッシュから激しい、まさに彼ららしい。俺たちはまたこの場所に戻ってきたぞと言わんばかりだった。

2曲目「Survive」で滝が大暴れしているのを見ると前の彼に戻ってきた、それを超えると改めて感じさせる。日比谷野外音楽堂は滝が離脱するきっかけとなった、彼らにとって屈辱の場所。だがその無念を晴らした去年の日比谷公演。思い出を良いものに塗り替えていく、まさに今の彼らそのものだった。

そして「Cold Edge」、「カルマの花環」とキラーチューンを連投。会場は熱狂の渦へ。

「いい天気だね」と曇り空を眺めながら言う菅原のボケに会場は笑い声でいっぱいになる。「でもみんなであの向こうにあるものをぶっ飛ばさないか?」という問いかけからの「Everyone is fighting on this stage of Lonely」。「戦え この舞台で」という歌詞はまさにこのステージで曇り空と戦っているのだと連想させる。

「We Are Innocent」で高速かつ爆裂のギターを響かせる。

儚く情緒的な世界観の「黒い森の旅人」は陽が落ちて暗くなっていく空と、森の中にある日比谷野外音楽堂にはピッタリな曲だ。滝のコーラスの美しさが一段と映え、青い照明はオーディエンスを異空間へと導く。

ここで6月に発売するDVDの話へ。最初に言っておけばみんなのかっこいい後ろ姿を見せれたのにと笑ったり、毎年野音でやっているからまた来年もやりたい、15周年を迎えて会場に人があふれるぐらい集まってくれたことに感謝の意を述べた。

そして新曲「名もなきヒーロー」を披露。激しいサウンドと背中を押してくれる歌詞はまさに彼ららしい応援ソングになっている。新曲ながらもとても会場を熱くさせた。

イントロアレンジが施された「Discommunication」でオーディエンスは踊り狂い熱狂の渦を作り出すと、「Termination」は待ってましたと言わんばかりに大合唱が始まる。間奏で「ギター!!」と菅原が叫ぶと滝がステージ前ギリギリまで出てきてギターを弾きならす。片手でベースを弾きながら滝を指さす和彦は「俺たちの滝を見てくれ!」と言っているようだった。

ラストは「新しい光」。年末フェスで披露された新しいイントロは、今までの9mmとは一味違うぞと見せつける。オーディエンスが一体となり大合唱。会場はまるで桃源郷だと思わせる。

メンバーがステージを去った後、アンコールを呼ぶ手拍子が会場内を響かせる。そして戻ってきたのはサポート以外のメンバー4人だった。菅原は「最後は4人でやります!9月にアルバムが出て、10月からツアーが始まるから。またそこで会いましょう」と言い放ち、「(teenage)Disaster」へ。互いに見つめあいながら笑い、そしてフロアに笑顔を向け、楽器をぶん回す。これぞ9mmのライブ、本当にかっこいいバンドだと改めて思わせてくれた。